2009-06-28

huge


ヴェルサイユ宮殿の敷地内、森へと続く小道。
昔、革命前には、宮殿の敷地はパリ市の大きさ分あった、
とパンフレットに書いてあった。


頭に載せているのは星なんだかヒトデなんだかわからないが、
人間的なかんじがちょっと好き。

マヒ


お昼過ぎ、RERに乗ってふらりとベルサイユ宮殿へ。
暑くてへろへろになりながら、チケットを買うために並んだ。
豪華絢爛な宮殿は確かにすごかったが、こんなところに毎日暮らしていたら、
きっといろいろな感覚がマヒしてしまうに違いない。
庶民でよかった、と思った。

2009-06-26

てっぺん。


これみよがしではなく、さりげなく可愛い、というのが、いい。

2009-06-25

104


Yさんと再びランデブー。
BIOのパン屋さんに連れて行ってもらったあとで、ランチ。
食後のCafe gourmand は、真ん中のデザートが特に美味だった。
エスプレッソカップと同じ大きさのミニグラスも可愛い。
Durarexみたいだけど、どこのだろうね?とふたりでひっくり返すと、
裏には「IKEA」の文字が入っていた。
何事もセンスが重要なのね。


その後、104、という、
元棺桶工場とかの跡地に建てられたアート施設をぶらりとしに行く。
が、ヴィトンのファッションショーのため、クリエイターのアトリエは見られず、
残念ながら要出直しに・・。


しかし、地下をうろうろしていると、面白いものも。
フェンスもアートになるのだなぁ。どうやって作ったのか、それが気になる。


素敵なうちっぱなし感。


その後、パリの北のはずれギリギリにある、2008年バゲットコンクール優勝店へ。
観光客の姿などまったくない、普通の住宅街を歩いた。
閉店していたらどうしようと若干の不安があったが、あいていて安堵のため息。
その辺のベンチでふたり、香ばしいバゲットをもぐもぐとした。
なくなっている端の部分をさらしたまま電車に乗るのは恥ずかしいなぁ、というと、
Yさんが「ひっくり返して袋に入れる」という裏ワザを教えてくれた。
なるほどさすればつまみ食いしたとはわかるまい・・。

粉のいい香りを嗅ぎながら、バゲットを片手に帰った。
もう片方の端は、おうちに着くまで我慢ガマン・・。

2009-06-21

島へ。


普段はあまりテレビを見ない方だが、
昔「世界遺産」という番組にハマって、
毎週のように画面の前に座っていたことがある。
モンサンミッシェルの存在は、たしかその番組で知ったように記憶している。

パリからTGVで約2時間、バスに乗り換えて1時間半。
ノルマンディー地方とブルターニュ地方の境目あたりに位置する、
小島のてっぺんに築かれたその修道院に、
土日を利用して行ってみた。
前にテレビで見た景色を実際に目にするのは、なんだか不思議な気分だった。


島についてすぐ、バゲットサンドなどの軽い昼食をとり、
修道院への坂道をのぼっていった。




祈りを捧げるためだけに作られたような、ごくごく小さな僧院を想像していたが、
中は思いのほか広かった。
モンサンミッシェルの原型となるものができたのは700年代のことらしい。
今が2009年ということは・・?と考え出してはみたものの、
あまりに昔のことすぎてもうよくわからない。
その後、時間をかけて、少しずつ少しずつ作られていったというけれど、
今みたいに技術のない時代に、こんな場所まで建材を引き上げながらつくるのは、
とても大変だったに違いないなぁ、と思う。


壁は石造り。でも天井は重さを考慮して木で作られていた。


物資の運搬に使われたらしき装置。急勾配具合がすごい。


僧院の一番上には、回廊。冬は・・寒そうだ。


この島の周囲は、潮の満ち引きでガラリと状況が変わってしまうので有名だ。
引き潮のときには、満ち潮のときにあった水が消え失せ、
はるか彼方まで見通せてしまう。
雲の影が地面に映る様子などを見ながら、
時間を分けてゆっくりと散歩をしている間にも、
潮の具合は刻々と変化していく。
地面はたしかに濡れているのに、
陸なんだか海なんだかそれ以外なんだか、よくわからなくなるような景色が、
空と溶け合っているのを見ているのは面白かった。





潮が引いている間には、ガイドの案内で、
水が一時的に干上がった場所を歩いたり、馬に乗って走ったりすることができる。
この日もそういう人たちがたくさんいた。






ここにはパリからの日帰りでもこれる距離だったが、
夕焼け、夜、朝と、いろいろなシルエットの島を見たくて、島内に泊まった。
宿を抜け出しては、海や、島に続く唯一の道を歩いてみた。
色々な国から来ている人たちが、思い思いに散歩しているのによく出会った。
自分も観光客のくせに、観光客ばかりに会うのはあまり好きではないけれど、
こんな風に、ゆるやかな時間の流れを、ゆるやかに共有しているかんじは、
悪くないなと思った。





朝、5時過ぎに起きてみたら、外はまだ暗かった。
ひとりでそのまま、しばし待つ。
そのうち、東の空がグラデーションになってきた。
朝はゆっくり部屋から外を眺めて、コーヒーでも、
と思っていたのに、
いざ明るくなってくるとうずうずしていてもたってもいられなくなった。
ああもうだめだ。出よう。
夫よ、妻は外に出ます。と宣言。
すると、ねぼけまなこのままついてきてくれた。(申し訳ない。。)
外では、数組がぽつりぽつりと散歩をしていた。
日本人の女の子の2人組が、ホテルの部屋にある毛布にくるまり、
ぼんやりと朝日を眺めていた。
毛布隊はその後、それをかぶったまま島の外へと続く道を歩いていき、
やがて小さな点となって消えた。
・・根性あるな。









9時半発のバスにのり、島にお別れ。
帰りはちょっぴり節約をと、TGVから在来線に乗り換えてみた。
さすがに、長い。
おしりの痛さを感じつつ、ゴトゴトと各駅停車に揺られてパリへ戻った。





2009-06-18

脱落ち武者


「外国でやってみたいことリスト」というのが自分の中に存在するならば、
ずっとやってみたかったのは、髪を切ることだった。
それも、言葉の通じない国で、言葉の通じない者同士で。

ところが、そんな風に思っていたにもかかわらず、
よく考えたら1年くらい髪を切っていなかった。
さてそろそろ・・と重い腰をあげ、まずは本屋さんへ。
髪型の載っている雑誌はあるかな?と棚を見ると、
いくつかあったのでパラパラめくる。
しかし、笑えるほどモード・モードな髪のオンパレード。
私がこうしたら、という想像の余地もないほどの、
圧倒的なモードっぷり。
一体どんな服を着、どんな顔をして歩けばいいというのか。

ネットで少し調べるか、と思ってキーボードをたたくと、
「もうフランス人に髪は切らせない!」
「ひどい目にあった、やっぱり日本人が一番うまい!」
の文字ばかり。
やっぱりあれか?ああいうモードなかんじになるのか??と少々不安がよぎる。


でもこんな風にうだうだしていて切らないなんてもったいない。
ええい面倒だもう行ってしまえ、と思い、
とりあえず「マレで髪を切る」ということだけ決めて、外へ。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる歩き回り、
ここだと思ったところを発見した。
チェーンとかじゃなく、有名でもなく、
小さくて、でもお客さんが来ていて、大丈夫そうな匂いのするところ。
しかし、マダムともうひとり、前髪をパツンと切った可愛い女の子のふたりに対し、
5人くらいお客さんがいる。
混んでいる状態での交渉はお互い面倒だと思い、
いったん少々時間をおいて出直し、
お客さんが残り1人になっていたのでそのままお店に入った。


最近のパリでは英語が通じる、とはいうものの、
観光客相手に仕事している人をのぞくと、
まだまだ若者でもしゃべれる人は限られている、というのが実情。
マダムはおらず、女の子が出てきてくれたが、英語はやっぱり喋れない、という。
私が使える単語はごくごくわずか。
とりあえず料金表を見て、
coupeってバゲットのクープと一緒?だったらカットかね、
と適当にcoupe を連呼した。
おっ、shampooing は別っぽいと思い、それも追加。
あとは彼女が出してくれた雑誌で、
彼女が一番最初に指差した髪型がよさそうだったので、「ウィ」。
どれくらいの長さ?というので、迷った。
いつかベリーショートにしてみたい、と言い続けつつ、
今回もまわりに止められたので、
このへん、と適当に耳の下と肩の間らへんを指差し、「あとはよろしく」。

切っている途中でマダムが帰ってきた。
どうやら残りのお客さんがパーマで待ち時間ができるから、
その間に犬の散歩をしていたみたいだった。
このナイスなゆるかげんがすきだ。

こうして、だらりんとのびきった私の怨念系後ろ髪はなくなった。
仕上がりもナチュラル。
そもそも、適当に髪型を決めたわりには、よいかんじだ。
むしろ美容師さんの女の子ががんばってくれた、というのが正しいが。
ほんのちょっとの意外性が含まれるから、
髪を切るってやっぱり楽しい。

寿司とムッシュー


粋でイナセなかんじがするのは気のせいか。
足元にはさりげなくつき従う白い犬。

それだけでいい


誰が作ったのかは知らないが、とあるワイン屋さんで、
樽をバッサリ切ってドアストッパーにしているのを見た。
その樽・・ぜひ我が家にひとつ。

看板象

黄金の駒


金物屋さんのショーウィンドウに。
ボルトやナットで作ったチェスの駒・・お見事。

外へ


どんな街に住んでいようとも、やっぱり外の世界へのあこがれって、あると思う。

父の日。


ところ変われば。

2009-06-17

色トリドリ


Sとポンピドゥセンターへ行った。
カンディンスキーの特別展をやっていた。
グッゲンハイムで見て以来、初期の作品が好きだったけれど、
時代とともにうつろう絵の変遷を見るのがとても面白く、
後期の作品にも好きだと思えるものをいくつも見つけられた。

隣のギャラリーではAlexander Calderの特別展。
一番有名なものではないが、
子どものために作ったサーカスのシリーズと、
顔のシルエットを針金で立体的に現したものが楽しい。
彼自身が子どもの前で作品を動かしている映像も流れていた。
歳をとってから、目が見えにくくなっても、
こうして作品を作って、世に出すエネルギー。
すごい。

2009-06-16

ミラクルにジューシー。


BIO のマルシェで買ったメロン。
口に入れるそばから、ジュワーっと甘くとろけていくそのジューシーな果肉に、
「このまま手で絞ってジュースにできそうだねぇ」と相方。
こんな至福のひと時をたった3€ かそこらで味わえるとは、おそるべしParis・・。
あまりに美味しいので、メキシコ人の友達をマルシェに連れていき、
「ほんっっとに美味しいから!!」とひとつ買わせてしまった。
感想聞くのが楽しみ。

2009-06-14

自転車で森へ


パリは本当に花の多い街だなぁ、とよく思う。
通りに面したアパルトマンのベランダや、
たくさんのお花屋さんや花市、貴族の庭園などには、
いつも様々な花が咲き誇っているし、
毎週通っているマルシェでも、小さな鉢や切り花が売られている。

この日は、近くの森まで薔薇を見に行った。
家の近くのステーションで「Velib(ヴェリブ)」という自転車を借り、
パリの西南に位置する、ブーローニュの森へ。
森の敷地内をぐんぐんこいで行く。
さすが森。入ってからが長い。

近くまで来たので、自転車を停めて門の中へ入る。
薔薇園のあるあたりを遠くから見下ろせる、小さな小さな丘にのぼった。




こんなに広い公園に、薔薇がひたすら咲いている。
ベンチで、ヤマザキ(「まるごとバナナ」で有名な?あのヤマザキのお店が、
実は家の近くに・・)で買った、バゲットのサンドを食べつつ、ぼんやり。












園内には、放し飼いにされている孔雀がいて、
ときどき、ケケケケケケケーっと鳴いていた。
もっと近づいて写真を撮ろうかと思ったが、
つつかれてはちょっと困るので、やめた。




晴れた週末の、自転車散歩。
こういう時間の過ごし方も、最近けっこう楽しいと思うようになった。


2009-06-13

偶然続き



NYで同じ寮に住んでいるメキシコ人の男の子が、
インターンでこの街に来ているので、
彼の奥さんと一緒に、4人でゴハンを食べに行った。
途中、オペラを散歩していると、偶然共通の知り合いに遭遇!
というわけで食事は5人で。
なんだか世の中、狭い。

これには乗らない。


いくら回転木馬好きの私でも、これはちょっと・・と、思う。
もう少し、なんとか、ならないものか。