Sakura @Washington DC

日本の桜が一番！　というのは絶対にゆずれないのだけれど、
昨年、トルコ人の友達が「Washington DC の桜、綺麗だったよ！」
と興奮気味に話していて、それがなんだか印象的だった。
もともと日本にいたころから、DC の sakura の話は聞いていて、
ずっと気になっていたこともあり、
では行ってみますか、と、夫とふたりで DC へ。


34th から amtrak に乗ったのは、朝の6時。早かった・・
でもおかげで、DC には9時半すぎに着き、
午前中、人がわりと少ない時間帯に、ゆっくりとお花見ができた。


日本では、桜の開花具合が天気予報でチェックできるけれど、
アメリカではさすがにそうはいかない。
でも、DC の桜に関しては、National Cherry Blossam Festival
のサイトの、
Bloom Watch というところで、
過去（1992年からの分）の履歴も含めて見られる。

そのサイトでは、桜が開花するまでの期間を、
①Green Color In Buds
②Florets Visible
③Extension of Florets
④Peduncle Elongation
⑤Puffy White
⑥Peak Bloom
の6つに分けていて、
何月何日にどの段階まで達したか、
ということがわかるので、とても便利だった。

とはいえ、桜のつぼみの膨らみ方は、その年のお天気次第。
amtrak は直前になればなるほど安い席がなくなってしまうので、
チケットはだいぶ前に確保していたし、
授業などの関係で、行けるのはこの週末のこの日に限られていた。
というわけで、事前にできたのは、
ただただ、行った日が見ごろに当たることを祈るだけ。
ちょうど満開のタイミングで見に行けたのは、
もしかしたら奇跡に近いのかもしれない。


街中でもたくさんの桜を見ることができたけれど、
DC で一番桜が咲いているのは、
ポトマック河畔の、Tidal Basin というところ。
河畔をぐるりと囲むように、たくさんの桜の木。
水辺に薄いピンク色が映えていて、とてもとても綺麗だった。


・・というか、水辺が本当にすぐそこで、
柵も何もないところを、
たくさんの人々が行き交っているところが、
いかにも自己責任の国・アメリカっぽいと思った（笑）。



たまに濃い色の桜もあったが、
ここに生えている桜のほとんどは、日本で見慣れたソメイヨシノ。
そもそもここの桜の苗は、1912年に日本から贈られたものらしい。
それがこんな風に異国の地に根付いて花を咲かせ、
世界中から訪れる人々の目を楽しませる存在になっているって、
やっぱり日本人としては喜ばしいことだと思う。
昨秋にもこの街には来たけれど、
その時より確実に、様々な国の言語が飛び交うのを耳にし、
ああこの桜を楽しみにここに来た人たちがたくさんいるんだな、と感じた。


日本人にとって「桜」の存在は、
「郷愁」という単語でだったり、
胸がしめつけられるような高ぶるような、
そんな感情の揺れと共に語られることが多い。
実際、卒業式や入学式などもその時期だし、
やっぱり、色々な人にとって、特別な花なのだと思う。


アメリカ人にとっての "sakura" は、
それとはたぶん少し違っているのだろうと私は想像するけれど、
本当はどうなんだろうね、と夫と話した。

もしかしたら、DC の人にとっては、少し特別な何かがあるかもしれないな。