目的地は、リュクサンブール公園。
ここに来るのはもう何度めかになるけれど、
これでこの公園も見おさめになる今日は、人形劇を見ようと決めていた。
16時からの人形劇が始まるまで、近くの回転木馬を眺めて過ごした。
この回転木馬が、私がフランスで見たなかで一番素朴なかんじがした。
面白いのは、ここの独自のシステム。
木馬の回転が始まるとまず、
係のおばちゃんがこの瓢箪みたいなものに、
リング状のキーホルダー的物体をセットする。
棒をもった子どもたちは、1周するごとに狙いを定めながら、
リングをその棒でシャキーンとさらっていく。
(ボケてしまったけどこんなかんじ)
回転木馬が止まってしまうまでに、リングをいくつ集められるかが勝負。
集めたところで賞品とかはないんだろうけど、これは面白そう。
ぼんやり眺めていたら、
常に同じ高さに棒を掲げ、毎周確実にシャキーンとさらっていく、
プロの仕事をしている女の子がいた。
なんだか獲物を狙う肉食動物のようで、
時々しかシャキーンをできないこの男の子の方をこっそり応援してしまった。
さて、ついに人形劇。
横についている補助椅子が、なんとなく学校っぽい。
前から3列目までは、子どもたち専用と決まっていて、
付添の大人であっても座れない。・・座高が違うものね。
人形劇では、実にいろいろなキャラクターが登場した。
だんだんと子どもたちが引き込まれて静かになっていくのがわかった。
人形たちと会場の子どもたちとの言葉のやりとりが何回かあったりして、
フランス語がわからなくても、けっこう楽しめる。
(上演中は写真NGだったのが残念。)
人形劇が終わったあと、そろそろ帰ろうかとも思ったが、
今日は写真美術館が17時から無料になるのを知っていたので、
そのままマレへ。
ここは、邸宅をまるまる改修し、美術館として使用しているらしい。
独特の空気があって、好きになった。
真っ白な壁に、シンプルに写真が飾ってある。
モノクロの写真が多かったせいもあり、この鮮やかな2枚の色が記憶に残った。
有名な、アンリ・カルティエ=ブレッソンの作品「決定的瞬間」。
この時期に企画展をやっていると知って、時間がなくても、
せめてこれだけでもいいから見ようと思っていた。
17時の再オープンとともにまっしぐらに向かったからか、
人が少ない中じっくりと見れた。
他にも、彼が撮ったパリの風景がいくつもあり、
「東駅」だったか、「北駅」だったかいう名前の写真も、素敵だった。
ここに来た甲斐があった。
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